皆さんの生活にともなって排出される汚水は、下水道、農業集落排水処理施設、浄化槽などにより処理されて河川等の公共水域に流れていきます。
水をきれいにするための装置の一つとして浄化槽があり、次のような優れた特長を持っています。
浄化槽の機能を維持するため、保守点検と清掃を定期的に行う必要があります。
さらに、それらが適正に行われ、きれいな水が放流されているかを確認するために、法定検査を行います。浄化槽管理者(戸建て浄化槽の場合、通常住民の方が浄化槽管理者になります)には、保守点検、清掃、法定検査が浄化槽法で義務付けられています。
浄化槽は、微生物の働きなどを利用して水をきれいにします。
浄化槽に用いられている処理方法をおおまかに整理すると、次のようになります。
出典:環境省 「よりよい水環境のための浄化槽の自己管理マニュアル」より
浄化槽の処理方法はおおまかには前頁のとおりですが、実際の製品には規模や性能に応じてさまざまな構造のものがあります。自宅の浄化槽がどのタイプであるかは、設置時に渡された書類(例えば、浄化槽の使用上の注意)で確認することができますが、不明な場合は保守点検業者に確認してください。
一般住宅に設置される浄化槽の構造について、主な例を処理方式別に示します。
①嫌気ろ床接触ばっ気方式(放流水BOD20mg/L 以下)
国土交通大臣が定めた構造基準による処理方式で、これまでに最も多く設置されているものです。
出典:環境省 「よりよい水環境のための浄化槽の自己管理マニュアル」より
②生物ろ過方式(放流水BOD20mg/L 以下)
メーカーが独自に開発し、国土交通大臣の認定を受けた方式で嫌気ろ床接触ばっ気方式に比べ、容量が60~80%とコンパクトになっています。
③その他の処理方式
上記のほか、メーカーごとに様々な処理方式の浄化槽が開発されています。また、BOD だけではなく、窒素やリンなどを除去する高度処理型浄化槽※15 と呼ばれる製品も多く開発されています。
出典:環境省 「よりよい水環境のための浄化槽の自己管理マニュアル」より